[簿記] 1 簿記はじめ 小遣い帳とは違うんです

投稿者: | 2017年3月21日

簿記とは

簿記(ぼき、英語: bookkeeping)とは、ある経済主体が経済取引によりもたらされる資産・負債・純資産の増減を管理し、併せて一定期間内の収益及び費用を記録することである。より平易な言い方をすると「お金やものの出入りを記録するための方法」

Wikipediaにありますが、簡単にいうと帳簿の付けることです。簿記検定は人気資格の一つです。

色々ポイントをまとめたい

私も初学者なのですが、しばらく書いていると「なるほど!」と最初は見えていなかったものが
見えてきたのでそのポイントをまとめてみたいと思いました。

お小遣い帳だけじゃない帳簿

まずはお小遣い帳について振り返ってみます。

典型的なものです。日付があって何をして、収入か支出かに金額を書いて残高を記録する。
ぱっと見るとこれですべて帳簿として十分なんでは?と思われる方もいるのではないでしょうか。

実際のところ、一般家庭ではこれだけでも十分なことは多いと思います。さらに言えば、似たような
帳簿は簿記でも使います。現金出納帳と呼ばれるものです。

しかし、企業の帳簿は現金出納帳だけではありません。現金出納帳はいわゆる財務諸表ですらないです。
「一般家庭では」と書いたのには理由があります。

そもそも帳簿を付ける理由

主に企業が帳簿をつける理由に立ち返るとこれだけで足りない理由がわかります。

  • 株式会社は利益や財産を株主に公開する必要がある
  • 税金を払うために利益を計算する必要がある
  • お金を借りるために財務状況を銀行に見せる必要がある

などなどです。

お小遣い帳だけだと何が起きる?

融資をする側の銀行員になって考えてみましょう。
お金を借りに来た人のお小遣い帳を見ると最終残高は100万円だったとします。

借金が1億だったとすると100万円しか持っていない人には融資はしないでしょう。

しかし、この人が1兆円の不動産を持っていて、有価証券(株など)も1兆円持っていたら
どうでしょう。

確実に貸すかどうかははわかりませんがお小遣い帳の情報だけでは融資しなかった
銀行員も他の資産を見たら融資を検討しますよね。

つまり、金融資産として考えるのには現金の最新情報(つまり残高)だけでは足りないのです。

では何が必要?

  • 現金の増減を記した キャッシュフロー計算書
  • 資産の現状を示した 貸借対照表
  • 損益の増減を記した 損益計算書

が必要です。利用例を上げてみましょう。

今年の上半期の現金の変動を把握したい → キャッシュフロー計算書
キャッシュフローを把握しないと、突然倒産してしまう可能性もあります。

会社で買った車、家、土地などの資産状況を把握したい → 貸借対照表
負債も記録されるので借金なども把握できます。

今年払うべき税額を知りたい → 損益計算書

キャッシュフローと損益って同じじゃないの?

最初の頃は、キャッシュフローと損益が同じことのように思えてなかなか
頭に入らなかったのですが、家庭では損益計算書はほとんど不要なので
イメージが付きづらかったと気づきました。

個人では給料で100円をもらって、この100円を使って、文房具を買っても
所得税は100円に対して払う必要があります。当たり前ですね。

企業では100円の利益を上げていても、100円の事務用品を買ったら
利益は0円となり(基本的には)法人税(個人で言う所得税)は0円になります。

つまり、個人では基本的に損金(税金の計算上、利益を減ったものとして良い金額)がないのです。

しかし、経営をすると、損金の概念があるため、損益計算という概念が必要だと気づきます。

ただ、この例では損益計算が個人と企業で違うことはわかっても、キャッシュフローが
0円で損益計算も0円なのでやっぱり「キャッシュフローと損益が同じなのでは?」に
なってしまうと思います。

損益は「個人の感覚によらない」

もう一つ別の例を示します。

1株100円分の株を持っていたとします。この株が期末に200円分になったとします。
この場合、税務上は100円の利益という計算をすることになります。

株が値上がったとは言え、実際に財布の金額は変わっていないにも関わらず、
利益としては100円増えたと計算するのです。

このように損益という考え方があるため、損益計算書が別途必要になります。
ポイントは「損益は税務上(または会計上)定められている」というものです。

「利益を確定していない以上は利益として私は考えない」というのは
簿記では通用しません。損益は個人の感覚に依存せず決まるようになっています。

これは当たり前の話で、「私の感覚では当社は利益を上げていないので納税しません」
とか「私の感覚では当社は大幅な利益を上げているのでどんどん株を買ってください」
とかを許したら、経済は成り立たなくなります。

大きな一歩ですがまずは損益を必ずルールに従って判断する癖を付けましょう。